TさんのNinja250Rを定期点検整備でお預かりしました!
走行距離はいよいよ9万kmが近付いてきている通勤快速マシンです!
今回はエンジンの不調(エンスト、パワー感の著しい減少)が頻発しているとのことですので原因を特定し修理もしなければなりません。
ECUやジャンクションボックスの接続部等を念入りに点検していきます。
仮に電気系トラブルですと原因となりうるポイントを順を追ってひとつずつ確実にチェックしていかないと迷宮に迷い込んでしまう可能性があります・・・
各部点検の結果、イグニッションコイルの1本が故障していることが判明しました!
FIの自己診断システムにイグニッションコイル故障の項目はありますが、あくまでECUから点火信号が送られる1次コイルの不具合のチェックであり、実際に高電圧をスパークプラグへ送るその先の2次コイルの不具合までは感知出来ないようです(現車も不調時でもFIランプの点灯はありませんでした)
頭の良いFIシステムですが、さすがに全ての故障原因を感知し知らせてくれるほど万能ではありませんね・・・
スパークプラグは点検のついでにNGKのMotoDXに交換します!
イグニッションコイルも正常な新品となりエンジンはバッチリ快調となりました!
ひとまずはそこまで迷宮に迷い込むことなく不具合の原因が特定出来て一安心ですね・・・(汗)
バッテリーもこの機会に新品交換します!
なんと交換前のバッテリーは新車から8万km以上も問題なく使用出来ていたお化けバッテリーでした(笑)
実は先述のエンジン不具合も初めはまずバッテリーの状態を疑っていました・・・(結果としては原因は別の箇所でしたが・・・)
それくらいFI車の電子制御の源であるバッテリーの状態というのは重要です・・・
あまり見かけない謎の不具合(滅多に壊れるようなものではないセンサーからのエラー検出履歴や理屈では説明しにくい現象等)は意外と要のバッテリーが原因であったりするケースがあるのです・・・
続いて球切れを起こしていたメーター照明球を交換します!
それほど簡単にアクセス出来るような箇所の電球ではないので予防整備として常時点灯の照明球に関してはこの機会に全て新品に交換しておきます(オーナー様とご相談の上)
最後に動かなくなってしまっていたスピードメーターを修理します!
Ninja250Rはスピードワイヤー形式ですので(時代を感じますね・・・)まずはワイヤー切れが疑わしいのですが、ワイヤーを単体でチェックしてみたところ異常はありません。
フロントホイールを外しスピードセンサーギアを点検すると・・・
内部のギアの歯が摩耗してしまいメタメタでした・・・
Assyで新品に交換し無事にスピードメーターは正常に動いてくれるようになりました!
ちなみにスピードメーター側のギア(スピードワイヤー差し込み部)も少し動きが怪しい感触になってきてしまっておりました・・・(汗)
さすがにメーター内部の細かな部品は単体での供給設定はありませんしメーターAssyとなるとかなりのお値段となります・・・
やはり10万kmの大台に近付いてくると通常では想定していないような部分にも年季が入ってきてしまうものですね・・・(汗)
まだまだこれからも正常に動き続けてくれるよう祈りながらメーター周りを組み上げて今回予定していた作業は完了です!
ご依頼ありがとうございます!