今回は「FIエラー」が点灯してしまった修理のご紹介です。
バイク屋あるあるですが、不思議な事に何故か同じような症状の修理が続くものです・・・
まずはZX-6R、FIランプ点灯で入庫です。
早速バイクとパソコンを繋ぎ、Kawasakiの診断システムにてエラーの原因を探っていきます!
結果は排気デバイスのエラーでした!
全ての車種ではないですが昨今の厳しい騒音等の規制をクリアする為に一部の車種では排気デバイスのシステムが採用されています。
エンジン運転中(特に低回転域)は常に動いているデバイスですのでいつかは故障してしまう可能性のある部品となっております・・・
たまのFIランプ点灯→気が付くと消灯している、といった最初の予兆から段々と症状が悪化していき最後は常にFIエラーが出ている状態となってしまう流れが多いようです。
故障初期の段階ならば延命する(エラーを誤魔化す?)手段もあったりしますが・・・
最終的にはどこかで完全に寿命を迎えてしまいますので排気デバイスAssyの交換が根本的な修理となります。
新品の排気デバイスAssyに交換、開閉ワイヤーの調整をしECUのエラー記録を消去して修理完了です!
続いてはZ750、こちらもFIランプ点灯で修理入庫です。
診断システムにて調べるとサブスロットルセンサー不良との結果に・・・
こちらもエンジン運転中はほぼ常に動いているような部品ですのでいつかは消耗してしまうのですかね・・・
オーナー様とも相談しこの機会にすぐ隣に設置されているメインスロットルセンサーも同時に新品交換とする流れになりました。
診断システムを使いセンサーからの出力電圧を見ながら決められた数値の範囲に収まるようセンサーの取り付け角度を微調整していきます。
センサー取り付けボルトを締めるとそれだけで微妙に数値が変化してしまうので繊細な調整が求められます・・・(汗)
何度かスロットルを開閉してもしっかりと数値が規定値内に収まる事を確認して交換作業完了となりました!
最後はW800のFIランプ点灯の案件です。
こちらはサブスロットルのアクチュエーター不良という診断結果に・・・
過去にも稀に見た事のあるケースでした。
残念ながらサブスロットル部分の単品での部品設定はありませんのでスロットルボディAssyの交換となります・・・
エアクリーナーボックスを割ってスロットルボディAssyを丸ごと取り外します!
新品のスロットルボディAssyを装着します!
エンジンを始動させ無事にFIランプが消灯する事を確認して修理完了となります!
ちなみにここまでFIランプが点灯してしまった故障例をご紹介してきましたが、最近のFIバイクはコンピューターを搭載していてある程度の賢い判断が出来ます。
エンジンの運転・走行にそこまでの支障がないセンサー等が故障したと判断した場合、今回のようにFIランプが点灯しトラブルの警告を出しますが、セーフモードとなりエンジンの始動・走行は可能となります。
ただし重要なセンサーが故障した場合はFIランプも点灯しエンジンの始動もコンピューター側で抑制しますので自走不能となります!
またセーフモード中も当然エンジン本来の性能を100%出していない状態となっている可能性が高いです。
FIランプが点灯した場合はお早めにバイク屋まで修理のご相談をするようにお願いします。