当店は小柄な方や女性の方でも安心して乗れるバイク作りを応援しております!
憧れだったバイク、本当は乗りたかったバイクを足つき等の理由で簡単に諦めてしまうのではなく、少しでも安心して乗っていただけるようにお力添えが出来ればと思っております。
このZ250は身長149cmの女性オーナーです!
ノーマル状態ではさすがに現実的ではない足つきとなってしまいますが、どうしてもZ250に乗りたい!というオーナー様の熱い気持ちに応えるべく当店でカスタムさせていただきました。
まずはローダウンカスタムの基本と言えるリンク交換です!
リンク式モノショックサスペンションはより長いリンクに交換することでリアの車高を下げることが出来ます。
サスペンションの硬さやチェーンの張りが変化しますのでそちらも合わせて点検・調整する必要があります。
フロントサスペンションにはHYPERPRO製のローダウンスプリングを組み込んであります。
この製品は本来2015年以降のABSが搭載されたZ250用のものなのですがサスペンション内部のカラーの長さを変更し2014年モデルに装着しました(メーカー的には適合外の為、オーナー様に同意をいただいた上でのイレギュラーなカスタムとなります)
突き出し量も増やし大幅に車高を下げたリアとのバランスを少しでも改善させます。
一定以上のローダウンでネックになってくるのがサイドスタンド問題です!
車高が下がれば下がるほどサイドスタンドでの立ちが強くなってしまい、駐車状態のバイクが不安定になってしまいます(ただサイドスタンドの立ちが強いほど跨ってからバイクを垂直に起こすのが楽になるので兼ね合いが難しいところです)
ローダウン量に合わせてサイドスタンドをショート加工、更に跨った状態でもサイドスタンドをより出し易くする為に足かけの出っ張りを延長しております!(溶接は外注作業となります)
ちなみに純正ステップペダルはスポーティーでダイレクト感のあるアルミペダルですがツーリング時の振動対策としてNinja400等で使用されているゴムラバー付きのペダルに変更してあります。
シートもアンコ抜き加工済みです!
スポンジを薄くすればするほど座り心地は悪くなってしまいますが・・・
これもどこまで足つきを改善させていくかとのバランスとオーナー様の要望が大事なポイントとなるカスタムです。
このシートは足つき性を優先しガッツリ薄くしてあります!
小柄な方向けのカスタムというとサスペンション周りのローダウンばかりに目が向きがちですが、小柄な方はノーマルハンドルでもハンドルが遠く、腕が突っ張り気味になってしまい運転し辛いポジションとなってしまっていることもあります。
少しでも上体に余裕が持てるよう低めでフラットに構えたZ250のノーマルハンドルからアップで手前にバックしたハンドルに交換しました!
交換時の作業性(スイッチボックスの穴空け等)や部品の今後の供給も考慮してNinja400Rのノーマルハンドルをチョイスしました。
各配線・ケーブル類も一部取り回しを変更してそのまま使用しております。
ブレーキ・クラッチレバーもアジャスター付きの社外レバーです。
手の小さい方でもなるべくレバーを握りやすい距離に微調整することが出来ます!
また万一の転倒に備え可倒タイプとし出先でレバーが折れてしまう危険性を出来るだけ少なくします。
Majical Racing製のバイザースクリーン装着で防風効果もバッチリです!
こうしてオーナー様の要望に沿ったスペシャルなローダウンZ250が完成しました!
この仕様で既に納車から5年目20,000km以上の距離をこのバイクで楽しまれております。
もちろんご予算の関係やカスタムにも限界はありますが、乗りたいバイクを簡単に諦めてしまう前に是非一度当店にご相談下さい!
余談ですが今回のハンドル交換で左側の接着されたグリップヒーター、特殊工具を駆使して何とか無事に取り外しに成功しました!
今後はこの手法を洗練していきグリップヒーターの回収・再使用が出来るよう頑張ります(笑)