電装品の取り付けには注意が必要です

BLOG

電装トラブルを起こしたZRX400を修理でお預かりしました。

走行中、メーター周りの照明とテールランプが点かなくなってしまったとの症状です。

該当する電気系統を1からチェックしていく必要がありそうです。

 

配線図を確認しまずはヒューズボックスを点検します。

テール系統の10Aヒューズが切れています(ZRX400はメーター、テール周りは同回路のようです)

早速新しいヒューズに交換したいところですが配線のショート等が現在進行形で発生しているとすぐにまたヒューズ切れを起こしてしまうので、まずはハーネス類から異常が無いかを順次点検していきます。

 

フレームの首周り等、ハーネスが痛む可能性が高い箇所も重点的にチェックしていきますが特に異常は見受けられません・・・

唯一、怪しいポイントはメーター照明回路に割り込ませて電源を取られていた後付けのシガーソケットでしょうか・・・(クワガタ端子をハーネスのネジに共締めさせるという荒技ですが一応ショートの心配はなさそうです・・・ バイク屋としてはとてもオススメ出来る電源の取り方ではありませんが・・・)

合わせてフロントブレーキレバー周りの動きが非常に悪くなっておりブレーキスイッチがONになりっぱなしの状態(テールのストップランプが点きっぱなしの状態)となっていたのも気がかりです・・・

今回故障したのはツーリング中でシガーソケットからUSB変換でスマートフォンを充電していたそうです(ただしこのZRXを中古で購入してからこれまでの数年間は問題なく使用出来ていたようなのですが・・・)

結局、新品のヒューズに入れ換え試運転してみましたが現状問題なくすっかり元通りに直ってしまいました。

おそらくテールランプが点灯しっぱなし(消費電力が大きい)の状態でシガーソケットにてスマートフォンも充電し、何かの拍子にヒューズを飛ばすほどの電流が回路に流れてしまったと考えるのが妥当でしょうか・・・

オーナー様にもご相談しましたがこれまでは特に問題はなかったという点も含めて今回はヒューズ交換をして引き続き様子を見てみる、とのご要望でしたのでこれにて一旦作業は終了させていただきました。

最近はUSB電源やグリップヒーター等、電装アクセサリーの装着はマストなカスタムとなっていますがその電源の確保の仕方は後々に不具合を起こさないように注意が必要です・・・

比較的新しいバイクには電装オプションの為のアクセサリー回路が標準で用意されていたりもするようになってきましたが(それでも取り付ける電装品の消費電力には注意が必要です)、古めのバイクには基本的にそのような回路は設けられていませんのでリレー回路を使いバッテリーから直接電力供給を受けれるようにする等、なるべく安定した電源の確保が望ましいです!

 

お預かりついでにスリップサインの出ていたリアタイヤを新品交換させていただき車輌をお返しします!

ご依頼いただきありがとうございました!