セルモーターは回っているがFIランプが点滅し全くエンジンがかからない、という症状です。
電気系トラブルが疑われるので早速KVCSというカワサキの診断システムでバイクとPCを接続し確認していきます!
FIランプは点灯でなく点滅ですので故障コードは出ません・・・
故障コードの過去履歴はいくつかありますが現在の症状との関係がありそうなものは見当たりません。
リアルタイムで各部の状況をモニタリングしてひとつずつ確認していくと・・・
転倒センサーからの出力電圧がおかしなことになっています・・・
FI車は燃料ポンプでガソリンに圧力をかけてエンジンに送り込んでいるので、バイクが横倒しになったとしてもエンジンが動き続けてしまう可能性があります。
当然そのまま動き続けてしまっては暴走の危険やエンジンの故障につながってしまう可能性もありますので、センサーがバイクの転倒を検知すると強制的にエンジンを停止させる安全システムとなっています。
今回はこのセンサーが故障してバイク側が常に自分が転倒している状態だと認識してしまいエンジン始動が出来なくなってしまっていたようです!
転倒センサーの取り付け場所は車種によって異なりますがNinja400Rはリアサスペンションの奥側あたりでした!
センサーを交換すると何事もなくエンジン始動が出来るようになりました!
複雑な原因のトラブルでなくて何よりでした。
しかし転倒センサーが本当に故障していたのはかなり珍しいケースだと思います・・・
ちなみに万一の立ちごけ等でも当然転倒センサーがONになりますのでエンジンは停止し、そのままでは再始動が出来なくなる可能性があります!
バイクを正常な状態に起こしたらキーをOFFにして一呼吸、それからもう一度ONにすれば転倒センサーの信号電圧も正常に戻り(今回のようにセンサーが故障していなければ・・・)エンジンはまた始動出来るようになります!
転倒後は慌てず冷静な対処が必要です!