ZRX1200R 修理

BLOG

1か月以上ぶりの整備ブログ更新となります・・・(汗)

ありがたいことに多くの作業依頼をいただいており日々整備を進めております!

年内の作業受付は一杯となっておりますが年明け来年1月の作業予定もすでに大分詰まってきている状況です。

作業スペース、車輌預かりスペースの関係で突然の作業のご依頼はご希望に添えない場合もございますのでまずは店舗までご連絡をお願い致します。

 

ZRX1200Rを修理でお預かりしました。

現状で走行不能だったり不調・不具合がある状態ではないのですが・・・

オイルフィラーキャップ穴から少しだけ見えているエンジン内部のクラッチプレートに一周傷が入っている、との案件です。

外から眺めていてもそれ以上の事は分かりませんので早速エンジンオイルを抜き、クラッチカバーを開けて内部を点検します。

 

ZRX1200Rのエンジンはカムチェーン以外にも短いチェーンが有り、クランクシャフトからエンジンの背中側に積んでいるジェネレーターに動力を伝える設計となっております。

このチェーンに適切なテンションにをかけるテンショナーが設置されていますが、弛みが大きくなり弾かれたチェーンガイドが回転しているクラッチのプレッシャープレートと干渉しキレイに一周ぐるりと傷を付けてしまったようです・・・

※画像は新品のテンショナー装着後ですが状況を再現する為に最大まで緩めてある状態です。

ちなみに当店でも過去に走行中突然このテンショナーが破損し破片がエンジン内部に混入、不運にもクランクシャフトにダメージが入ってしまいエンジン致命傷となってしまった車輌がありました・・・(汗)

テンショナー系のパーツも長いスパンで見ると消耗品で交換が必要な部品となります。

消耗の予兆がしっかりとあれば適切なタイミングでの交換が可能ですが、予兆もなく突然の破損等が起こってしまうとエンジン内にダメージを負ってしまう可能性も高く非常に大変な事態となってしまう厄介な部品でもあります・・・

 

主原因はテンショナー本体ですがオーナー様とも相談し、この機会に周辺の関連部品で新品交換出来るものは交換しておく、という方針になりましたので作業を進めます。

テンショナー、チェーン、チェーンガイド、スプロケット、カップリング部のダンパー等を新品交換し組み付けていきます。

 

最後に組み付けの為に縮めてあったテンショナーを解放しチェーンにテンションをかけて関連部品の交換作業が完了です!

チェーンガイドとクラッチプレートとのクリアランスも十分に取れています。

クラッチカバーを取り付けエンジンオイルを投入し試運転、異常のないことを確認し作業終了となりました!